下眼瞼切開法について

加齢に伴いもっとも早くシワが現れるのが下まぶたです。気になる目の周囲のシワ・タルミを張りのある若々しい目元にしたい方は、「下眼瞼切開法」で解決できます。

下眼瞼切開法の種類

下眼瞼切開(皮弁法)

皮膚のシワが主な悩みで、たるみがあまり目立たない場合にはこの皮弁法が適します。

下眼瞼切開(筋皮弁法)

シワのみならず、眼輪筋(目のまわりを楕円状に囲んでいる筋)のたるみが加わり下まぶたのふくらみ(baggy eye)も目立つ場合にはこの筋皮弁法が適します。

下眼瞼切開(Hamra法)

眼窩(眼球を入れる頭蓋骨のくぼみ)脂肪の突出(baggy eye)により下眼窩骨縁部が逆にくぼんで目立つ(=naso-jugar fold:頬瞼溝)場合にはこのHamra法が適します。

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下眼瞼しわ
→皮弁法
下眼瞼しわ+たるみ
→筋皮弁法
Hamra法
Baggy eyelids
→経結膜脱脂法

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皮弁法の手順

(1) 皮膚切開

まつ毛下1~2mmで瞼縁瞼板(まぶたの縁の軟骨の板)に沿って皮切を加えます。内側は涙点付近から外側は外眼角(目尻)付近までデザインします。さらに、外側交連(神経)に沿って水平に切開を伸ばす必要がある場合にも5~8mm以内とします。

(2) 剥離

皮膚と眼輪筋の間を眼窩下縁付近まで剥離します。

(3) 眼窩脂肪切除

眼窩脂肪は必要に応じて切除します。切除量の目安は下まぶたを軽く圧排(圧力により排出)して溢れ出してくる脂肪のみを切除します。通常は内側、中央のコンパートメントを切除します。

(4) 眼輪筋の固定

眼輪筋のたるみが認められる場合には、外眼角部で眼輪筋を眼窩骨膜に吸収糸で2針縫合固定します。

(5) 皮膚切除

余剰皮膚量は症例によってさまざまですが、通常は4~6mmを目安とします。2横指開口(指2本が入る幅で口を開ける)で正面視した状態で余剰皮膚は計測し切除します。

(6) 皮膚縫合

吸収糸(7-0PDS)で中縫いを4~5針縫合した後、皮膚は極細のナイロン糸(8-0ナイロン)で連続縫合を行います。

目の下,たるみ 目の下,たるみ 目の下,たるみ

睫毛下から1~2mmのラインにデザインします

デザインに沿って目輪筋手前まで切開します

尾側(下方)に向かって皮弁を挙上します

目の下,たるみ 目の下,たるみ 目の下,たるみ

シワが目立つところまで剥離を続けます

外側で眼輪筋を眼窩下縁骨膜に縫合し、たるみを改善します

皮弁を外側上方に引き上げます

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余剰皮膚をデザインします

余剰皮膚を切除し、皺を改善します

8-0ナイロン糸で細かく丁寧に縫合します

目の下,たるみ    

縫合を終了

   

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筋皮弁法の手順

皮膚、眼輪筋を切開し、眼窩隔膜上で剥離し筋肉、皮膚を一塊として引き上げる方法です。眼輪筋にたるみが認められる場合には、この術式が第一選択となります。

(1) 切開・剥離

まつ毛下1~2mmにて皮弁法と同様に皮膚切開を行います。瞼板前眼輪筋は残すため、はじめは皮下で剥離し隔膜部眼輪筋で筋肉下に剥離層を変更し、眼窩隔膜上を眼窩下縁に向かい剥離を続けます。

(2) 眼窩脂肪切除

眼窩隔膜下に眼窩脂肪を確認できますが必要に応じて過剰眼窩脂肪を切除します。

(3) 眼輪筋の固定

外眼角部において眼輪筋を外側上方に引き上げ、眼窩骨膜に程良い張力にて吸収糸を用いて2針固定します。これによりたるんだ眼輪筋は再び張りを取り戻します。

(4) 皮膚切除・縫合

皮弁法と同様です。

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Hamra法の手順

下まぶたの膨らみ(突出)のすぐ下方にそってnaso-jugal groove(頬瞼溝)というくぼみ、いわゆる“クマ”が目立つなど、より一層疲れた表情に見える場合にはこのHamra法を適応します。下まぶたのまつ毛下で切開しアプローチして、筋皮弁法に準じて下眼窩骨縁部まで剥離を行います。ここで眼窩隔膜を内~外側まで切開し、眼窩脂肪を引き出します。通常の方法は、ここでこの脂肪を切除し平坦な下眼瞼を作成するのですが、Hamra法ではここからが違います。さらに、剥離を眼窩骨骨膜上で約1cm下方に広げていき、引き出した脂肪と眼窩隔膜を下方に引き出しながら下眼窩縁骨膜に5-0吸収糸で4~6針縫着します。この操作によりbaggy eye(涙袋)として膨らんでいた脂肪はその下方の窪みnaso-jugal groove(いわゆる“クマ”)を盛り上げる働きをし、そういった意味でも理論的に優れた方法です。なお、眼窩脂肪が過剰にある場合には内側、中央を中心に切除することもあります。その後は他の術式同様に皮膚切除、縫合を行います。

目の下,たるみ 目の下,たるみ

頬瞼溝(クマ)が目立っているケース

余剰皮膚をデザインします

目の下,たるみ 目の下,たるみ

通常の筋皮弁法と同様に剥離後眼窩下縁にて中隔を解放します

慎重にトリミングを行います

目の下,たるみ 目の下,たるみ

あふれ出した眼窩脂肪と中隔を下方に引き下げ目立っていた頬瞼溝の溝を埋めるように位置決めを行います

8-0ナイロン糸で細かく丁寧に縫合します

目の下,たるみ 目の下,たるみ

中隔を骨膜にしっかり縫合します
(septal reset)

目立っていたクマ(凹凸)が改善され張りのある下まぶたとなります

目の下,たるみ  

筋皮弁を外側上方に引き上げます

 

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